2007年05月13日
民営刑務所が、一体どういう理念のもとで設計されたのかをいぶかる。
全国初のPFI刑務所で開所式=山口県美祢市で
本日が、国内初の一部民間委託を行った山口県の刑務所の開所式とのことですが、テレビニュースで刑務所内の様子を紹介する映像をみました。
まだ新築ということを差し引いても、かなり立派だ!というのが、率直な第一印象でした。
立派とはいっても、さすがにその狭さから、通常の建物に比べちょっと異様な感じを受けることは受けるのですが。
もし、刑務所というテロップを最初にみていなければ、災害時の避難用住居や学生用の寮?といった印象を受けたかもしれません。
今までテレビや映画で見ていた鉄格子の刑務所のイメージから、あまりにかけ離れているため、強烈な違和感を感じた人も多いのではないか?と思うのですが。
正直、部屋の中の環境という点に絞れば、都会の古い安アパートで暮らすより、ひょっとして快適なんじゃないか?と思ってしまいました。
昔、よく娑婆の生活よりも刑務所の三食付のほうが快適などといって、わざわざ罪を犯すなどという話を聞いたものですが。
現実にこんな小奇麗な刑務所が開所している以上、冗談ではなく今後そういう人間が増えてくるのではと思えてしまいます。
この民間委託によって従来より48億円節減できたということで、コスト削減という意味では、成功と言ってよいのでしょう。
しかし、ひねくれた見方かもしれませんが、受刑者にとって「外出の自由と選択の自由が無い点を甘受すれば他は意外と快適」、という状況が、受刑者にとってまた社会にとっても、果たして何の問題もなくよいことなのだろうか?という疑念と妙な違和感を、ぬぐいきれません。
受刑者の更生にとっても、犯罪率を減らすという点からも…。
受刑者の人権という面は、少なくとも頭では理解していますし、また初犯の刑が軽い受刑者から収容する配慮も、適切な措置だとは思います。
しかし「長期間快適な環境下に置かれることで、受刑者が罪の重さを真摯に反省し更生しようとする気持ちを阻害する結果にならないものだろうか?」という疑念が、やはり消えません。
もうこのような厳しい環境には戻りたくない…と思うような心理的な外圧が、生活環境面から負荷としてかかるほうが、更生という面ではよいのでは?などと、どうしても思ってしまいます。
おそらく設計段階で、こういう受刑者のメンタル面と量刑と更生の問題も踏まえて実施されたのでしょうから、素人が口を挟むことではないのでしょうけれども…。
数年も経てば、このような刑務所建物がよかったのかどうかの暫定的な結論がでるでしょうから、その時は、ニュースに注意しておきたいと思っています。