2007年05月27日
ふるさと納税は、リスク管理や温暖化対策の側面だって持っているはずだ。
<ふるさと納税>全国知事調査 地方中心に20人賛成
ふるさと納税に関する大前研一さんの視点が、面白いと思いました。
現在、税収が好調な東京や大阪の知事は、現在の受益者負担という考え方から、ふるさと納税に反対しているようですが、「都会に住む人が現在の都会に暮らす自分の姿になるまでに、ふるさとで過ごしてきた時間」を人材育成のコストと考え、税金のかたちをとってふたたび地方に還元するという視点のようです。
まあ私は地方の人間ですし、夕張市の破綻など地方財政の疲弊状況を真近に見ていると、どうしても地方の肩をもつような視点になってしまう点は、ご容赦いただきたいのですが。
ただ都会と地方の経済格差を少しでも平準化していくためには、税源からいじっていかないと、なかなか目に見える効果としてはでてこないかな、と思うのです。
もうひとつは、日本国としての、リスク管理の問題。
東海地震が騒がれる中で、万一東京や大阪が直撃されたら、日本としての都市機能の代替をどうするのか。
温暖化によって関東圏や近畿圏を中心に高温化が十年単位で進行した場合、ビジネス街や住居地としての大都市は、現在の快適な環境を果たして維持できるのか。
万一のリスクに備え、この日本が、いくつかの「準首都」のオプションをたくさん持つことを国策として進めるという視点で、この問題を考えていくことも意味があるのではないでしょうか。
また、全体をフェアに進めていくためにも、ふるさと納税といっしょに負担まで押しつけるかたちで移転していこうということにならないよう、注意して今後の状況の推移を見ていくことも大切でしょう。
このふるさと納税は、日本という国をパワーを集中して東京一極集中型の構成にしていくか、それとも資源を分散して国全体としてバランスの取れた構成にしていくのか、そのどちらかを我々国民が最終的に選び取る、という問題だと思います。