2007年05月29日
「あなたに似た人」が、拍子抜けするくらいに、大勢いる時代。
「ひとのフリ見て我がフリ決める」という人の行動心理をつかむ
(CNET Japan 2007年5月28日付 オピニオン記事)
この記事は、内心、若干の反発を感じながらも、面白く読めました。
私の場合、ランキング自体が好きということはそんなにないのですが、ものを買うときなどは、だいたいランキングの上位を参考にしています。
製品でもサービスでも、選択肢が過剰にありすぎる今、一次選考としてのふるいをかけるという意味でやっているつもりなのですが。
ただ、それでも、この筆者の言うところの「最大公約数」に広い意味では取り込まれていることは、間違いありません。
ところで、世界には、自分に似た人が三人いるという話ですが。
見た目は確かに三人くらいかもしてませんけど、考え方や趣味、好き嫌いといったことが自分に極めてよく似ている人間ならば、もう世界にきっと何百人もいると思うんですよ。
そうなってしまった理由は、たしかにネット社会の爆発的拡大による「類型化の加速」以外に、考えられませんね。
没個性と一言ですませればそれまですが、自らの嗜好を無意識に合わせにいく傾向を加速させるためには、仕掛ける側が最大公約数となるゾーンにあわせた情報を集中的に大量配信できる、「ネット」というインフラがあってはじめて、その仕掛けが機能するわけですから。
ただ、日本人だけがそうなのかというと、そろそろ必ずしもそうではなくなっているような気がします。
国民性の影響がないとは言い切れないでしょうが、情報統制がなく、PCが個人の生活に深く根ざしている国ならば、今やどこだって似たような状況になってきているんじゃないでしょうか。
アメリカ人、イギリス人、韓国人だって、すでに最大公約数にとりこまれる行動様式・考え方に、なっているんじゃないでしょうかね。
感情的にはつい反発したくなる面があるものの、こういう潮流は、経済的側面からみたら、たぶんそんなに悪いことではないのでしょうね。
嗜好や購買意欲が、全世界的に似てくるなら、グローバルにビジネスを展開する企業は、業種を問わずますますやりやすくなってくることでしょうから。
しかし最大公約数だけでも面白くないというところが、人間社会のアマノジャクなところで。
この筆者が呼ぶところの、「最小公倍数」の部分ですね。
ただ、この「最小公倍数」へのアプローチは、ある意味、「人間の内面心理の矛盾や不合理性への挑戦」ですからね。
私はこちらのほうは、いかな巨大グローバルネット企業と言えども、そうそう簡単に攻略できないだろうと見ますが。
それに、そんなアプローチが商業的に成功してしまった世界なんか、想像するだけで、ちょっとコワイですしね(笑)。