2007年06月06日
お役所仕事が完璧でも、防衛線として完全に機能しない時代が到来した。
大和都市管財の巨額詐欺、一部の国家賠償認める…大阪地裁
確かにこれは、画期的な判決と言えるでしょう。
これまで手続き上のお役所仕事をパーフェクトにこなしていれば、行政としての仕事は果たしたということで、おそらく裁判にも負けないだろうというのが、これまでの国の発想だったと思うんですよ。
書類上の手続ミスがないわけですから。
しかし、今回のこの判決で、いくら書類上欠陥・不備がなくとも、漫然と許可や登録承認を出していてはダメだと、いうことが示されたわけです
いわば、これまでの行政のルーティンを、裁判沙汰になった時に勝訴するための安全ラインとして認めず、さらに踏み込んだ実態の審査を行った跡があるかを、司法が行政に、要件として求めるようになった。
それぐらいの強い意味合いがある、これまでの判断基準を大きく踏み越えた、判決だと思います。
だいたい登録というと、免許に比べて甘いというか、書類さえ整えてあればいとも簡単に取れるというイメージが強いです。
簡単な書類審査に、せいぜい毛の生えたヒアリングくらいで、仕事をすませているんじゃないでしょうかね。金融犯罪もそこに起こりうる余地があり得るわけです。
今回の判決で、お役所仕事で漫然とやっていると国としても大きなダメージにつながる恐れがあるということが示され、行政運営に緊張感をもたらすという効果の面でも、意義深いと思います。
ただ、国は確実に控訴してくるとは思いますけれど…。
だいたい今回の件だって、その登録申請を行う業者が、世間どういうイメージがあるか、代表者がどういう人物か、とか公の審査項目に出てこない部分で、最低限の主体的調査くらいは、やった形跡があるんでしょうかね。
ネットをさらっと調べたって、きっかけというか、手がかりの尻尾くらいはつかめることだってあるでしょう。
お役所といえども、最低限の情報収集をやるべきだし、現状はどうなのか。
このぶんだと、他の行政機関の登録実務もお寒いものじゃないんでしょうかね…。
この国家賠償として支払われるカネだって、回り回って国民の税金なんですから、行政も優れた審査機能を自前で整備し、リスクを未然に防ぐ力をつけていってほしい。
まあ一朝一夕には無理だと思いますけど、だからといって、これまで通りの仕事ぶりでよいなどという結論には、決してならないわけですから。