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2007年09月11日

「ウィキペディアは、自宅で個人として書き込む分には問題ない」ではダメか。

宮内庁がウィキペディアの編集禁止措置

ウィキペディアの編集を公用パソコンからはできないようにする措置を、宮内庁が取ったとのことで、これはまあ適切な措置なんでしょう。

業務時間内にやっている以上、公務との線引きだってあいまいになりますし(ま、要するに大半がサボりでしょうからね)、行政による言論のコントロール、という指摘があった場合にも反論しづらいでしょうからね。

ただ、禁止するのは、「業務時間内にやったら業務の一環かどうかの線引きが不明確になる」というのがメインの理由であって、この記事の最後の宮内庁コメントにある、「(職員は)私的の立場でも、慎重に対応することが一般論として必要だ」というのは、ちょっと締め付けすぎではないの?という気がしました。

ウィキペディアは、「オープンコンテントの百科事典」と定義されているとおり、みんな基本的には入り口としての一次情報をとるために使っているもので、正確性を詰めていくのは、情報を取る方の受け手側がやることですからね。

「百科事典」という語を辞書で引いてみても、正確性の担保について言及した定義は見当たりませんし。

出版物としての百科事典が正確性を強く求められるのは、責任の所在がはっきりしていることで出版社の信用にかかわってくること、情報の授受に対価が支払われていることについての販売者責任があるということが、主な理由だと個人的には思っていますが、そうですよね?

ウィキペディアにはその両方とも存在していなくて、ただ利用者の数が膨大でブランドになりつつある、という部分が、突出している状態ですよね。

その意味では、書かれている内容が「たぶんに正しいだろう」というのも一種の共有幻想みたいなもので、みんなそれは知った上で、使っているはずですから。

だから、この宮内庁の最後の「私的な時間でも、宮内庁の職員という立場をわきまえて、書き込みは遠慮せーよ」とった趣旨が感じ取れるコメントは、お役所らしい手堅さあるが、結局はこのウィキペディアを単純に排斥することで良し、とするだけで話が閉じてしまう類の発言だと感じました。

もう少し柔軟なコメントでもよいのに、と内心思いましたよ。

「業務時間内は禁止措置をとるが、ウィキペディアのオープンコンテントの趣旨を鑑みて、勤務時間外に個人の責任のもとで行う参加について、基本的にコメントをする立場にはない。良識ある社会人としての、一個人としての編集参加については、憲法で定められた一個人の表現の自由の範ちゅうに属するものと考えている」くらいはいっても、かえって開かれた宮内庁のイメージもでてきて、いいんじゃないの?と思いましたけどね。

どっちみち、何か問題が起きたにせよ「個人としての行為」なわけですから、宮内庁としての関与はないわけですし。

ま、管理不行き届きとか、またメディアに叩かれるのを警戒しているんでしょうし、公務員は24時間公務員らしくしておれ、というのが基本的なスタンスらしいですから、「個人としてのネットへの参加については、公序良俗に配慮した上で好きにやってくれ」という立場も、それはそれでとりにくいんでしょうけどね。

ま、ただ「宮内庁としても、ネット社会の健全な発展は望むところ」的なコメントを出したら、きっと「オッ」と注目されただろうに、イメージアップのよいチャンスだったのに、もったいないなあ、と感じたものですから。

 

 


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