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2007年11月09日

混合診療、「医療の公平性維持」の視点で論じられても、素直にうなずけない。

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混合診療 現行制度見直し 厚労次官「ない」

混合診療、地裁では禁止の合理的理由が見当たらない、ということでしたが。

患者本人の治療を受けたい権利を、資金面から束縛していくという点では、混合診療を解禁してもしなくても、現実として結果的にほぼ同じだと思うんですよね。

混合診療を認めない現行制度では、一部の例外を除いて、保険外診療を受けたら、結局は保険適用分も含めてさかのぼってまるまる全額負担になるわけですから。

日本医師会のウェブサイトなどをみると「お金のある人とない人との間で医療の不公平が生じる」というのを反対する理由の一端としてあげていますが、それは混合診療が解禁されていない今でも、十分に不公平が生じている部分なので、直接的な反対理由にはならないんじゃないか?と思います。

「国民皆保険」の仕組みを守ることは、個人的には大切だと思います。
財政的にアップアップでヒーヒーいってる日本ですが、その基本線だけは、なんとか維持して欲しい。

保険外の診療が増え、アメリカのように保険会社の顔色をみないと治療も受けられなくなる、結局お金持ちしかまともな医療を受けられなくなる、という懸念は確かにあるとは思いますが、これは健康保険の給付範囲をきちっとコントロールしていくシステムをつくれるか、コントロールできるかという問題だと思うので、混合診療の解禁が直接に引き起こす作用として論じることには、疑問が残ります。

混合診療を導入したとしても、健康保険の給付を適正に行わせる仕組みというものをつくることは可能ではないのか?と思うのですが、どうなんでしょうか。

今でさえ、国民健康保険の保険料を滞納し満足な医療を受けられない人が増えてきているこの日本ですから、「医療をお金の有無で区別するべきではない」という建前を、混合診療を認めない理由のど真ん中にもってこられても、ちょっと説得力が薄いかな…と。


混合診療の導入を、国の医療費負担から個人の負担へのつけかえという目線を中心に論じると、どうしても、この瞬間に治療を必要としている一人の患者の権利を縛ることになってしまう方向にいくので、そこは気をつけたいですよね。

私権の制限が必要になる場合は当然いろいろあるでしょうけど、やはり人命や健康に関わる問題だけは、私権のほうを優先した議論を進めてほしいと思います。

地裁のいう「理由の合理性」、「一人の治療を求める患者の願いを制度・システムとして束縛するほどの合理的な理由」という文脈でもし使っているのなら、そりゃそうだよなぁ…と正直思いました。


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