2008年01月29日
通訳としてはさすがだが、厳密には評価のわかれる意訳では?
来日ジミー・ペイジ「別に…」通訳の機転?意訳で会場大爆笑
沢尻エリカについて聞かれたレッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジの受け答えを、「別に…」と、通訳がおしゃれに意訳したことで、その場が大変になごんだ…というニュースでした。
そりゃあ、これを記者会場で瞬間にやられたら、ウケルでしょうねぇ。
この通訳者、機転をきかせたという面も確かにあると思いますが、それだけ専門分野に通じているということがうかがえ、プロの仕事だなぁと、感心しました。
本人は、「いや、残念ながら彼女のことは知らないんだよ」というのが原文の趣旨だと思いますし、無難に訳すとわりとそんな感じになると思うんですが、それを記者会見のその場の雰囲気まで汲んだうえで、この意訳を瞬間的に引き出してくるのは、そう簡単にできるワザじゃないと思うんですよね。
沢尻エリカの例の話題は、それでそれで独立してあった話ですから、通訳という、本人の意図を極力くみ上げて伝えるという仕事に専念している最中でこのふたつを結びつけるというのは、聞き手のマインドも消化したうえでないと、ちょっとできないと思うので。
でも、細かいことをいうのもなんですが、他のプロ通訳者の方の意見も、聞いてみたい話ではありますね。
ジミー本人の意図としては、これって明らかに「沢尻エリカについても、彼女の話題としても知らない」というのが事実だと思うんですけど。
でも、「別に…」と訳すと、これは彼女のことも、取り巻く話題なども事情を知った上で、本人の意思でウイットを効かせているということになりますよね。
なので、これがだいぶ本人の意図からはずれた訳になっているのは間違いないと思いますし、こういうのは厳密な意味では、「意訳」ですらないんじゃないかと思うのですが、どうなのでしょう。
ま、その場も和んで盛り上がったらしいですし、この通訳者の方の腕がおそらく一流なのも間違いないところだと思いますので、さほど目くじらたてる話でもないのは、承知しているつもりですが。
ただ、ちょっと「通訳の厳密性、どこまで意訳してよいのか、どこまで本人の意図から離れることが許されるのか」ということを、考えさせる話題ではありますよね。