2008年02月06日
転売目的が多いはず、古本処分を考える大学や図書館は教訓にすべき。
無料図書1万6000冊に市民殺到 県立図書館が一時大混乱
大分市の県立図書館で古い書籍1万6000冊を無料配布したところ、千人を超す市民が殺到し、交通渋滞も発生する大混乱となったというお話で。
前回は不人気だったとのことで、図書館側としても完全にたかをくくっていたところ、予想外の大人気だった…ということですが、なんだかイマイチ、いい気持ちがしないニュースです。
以前、愛知教育大学でも古本を売り出したところ、申込みが殺到したという記事もありましたが。
世の中、そんなに本ばかり読みたい人で、あふれかえっているわけがないですよね。
それだったら、昨今の出版不況などはないでしょうから。
しかも、ほとんどが古書でしょう。
来訪者の中で、愛好家はごく一部と考えるべきでしょう(こういった、本当に古本を集めるのが好きな好事家たちが、実は一番割りをくったのでは…)。
これはもう、かなりの人間がネットオークションその他、せどりを目的とした転売を考えて掘り出し物の仕入れに来た…と考えて、ほぼ間違いないと思うんですがどうでしょうか。
そうじゃなきゃ、交通規制をやるほどに混乱するわけがないですからね。
ま、それ自体は悪いことでもなんでもないのですが、今回の混乱は、おそらく事前にこのような予測がつけばある程度避けられた事態であることは、間違いないですよね。
このような古本処分の企画を考えた大学や図書館側は、本に関わる時間をちょっと減らして、ネットのヤフオクとかをもうちょっと見るようにしたほうがよいかもしれませんね。
要するに、大量の古本の無料配布を行うにしては、そのやり方がナイーブにすぎるという気がします。
この事態は、今日の中古本市場などを見るに、こういうイベントを企画する側としては、ある程度事前に予測しておかなければならないと思うのですよ。
事前に市民にアンケートなどを、サンプルでとってみるとかね。
どのくらいヒシヒシとした要望があるかなどは、事前の感触としてつかめるでしょう。
これからも大学や短大の閉鎖・規模縮小がどんどん行われる可能性が、日本全体の問題としてある以上、それらの図書館から同じように、古本の格安・無料処分もまた、行われる流れにあるはずです。
同じような事態が、今後も起きる可能性があるということですね。
結局、もし大学自体の運営がたちゆかなくなれば、どこも図書館だけを分離して残すということは、難しいようですね。
市立の図書館などは、どうも置き場所がなくて、あまり多量に引き取れないところも多いようですので。
だから、同様のことを考えている大学・短大・図書館などは、あまり人もこないだろうと甘く見ていると、今回と同様の事態が引き起こされる可能性はかなり高いんじゃないかと思います。
今回のケースを他山の石として、できれば本当にそういった古本を大切にしてくれる人の手もとになるべく渡るようなやり方を考えてから、こういった無料放出を行ってほしいものですね。