2008年04月12日
長寿医療制度、混乱が生じている「真の」理由はここにある。
<長寿医療制度>あて先不明などの保険証、6万3468人分
メディアは、「長寿(後期高齢者)医療制度」という使い方で、当面は用語統一することに決めたのでしょうか。
「後期高齢者」という言い方が失礼だ、という批判があったことから「長寿医療制度」に変更されたように記憶していますが、併記ではあんまり意味がないかもね(笑)。
それはともかく、保険証が届かないとか、間違って捨ててしまったとか、今頃新制度についての問い合わせが、市町村窓口などに殺到しているという記事です。
いま、市町村の窓口担当者が内心もっともおびえているのが、4月に最初の年金から保険料が天引きされる4月中旬に、「なんだこれ、年金が少ない!」と問い合わせてくる高齢者からの照会が激増することだそうです。
制度開始後2週間たった今ですら、毎日息をつく暇も無く、担当者は百件単位の問い合わせ対応に追われているそうですから、心配するのも当然ですね。
思うのですが、この制度の名称はともかく、自治体(市町村)がこの制度の告知に努めてなかったかというと、採点が甘いかもしれませんが、個人的には、まぁまぁよくやっていたような気がするのですよ。
市役所とかには山積みのパンフレットやポスターがだいぶ前から貼ってあったし、市の広報誌にも数ヶ月前から掲載されていたし、たとえば病院のロビーにもポスターが貼ってあったし、2月に入ると関連新聞記事も、結構たくさん見たような気がします。
さすがにテレビコマーシャルまでは見ませんでしたが…政府広報のCMとかはあったのかな?
今回、「制度の周知徹底が不十分だった」という点が糾弾されていると思うのですが、上で書いた事例のようにPRではわりと頑張っていたように見えたので、前期高齢者となる母に雑談がてらに話したところ、「お年寄りに新しい情報を伝えるときは、そんなやり方じゃあ全然ダメ」なんだそうです。
とにかく歳をとってくると、世の中の動きに関心をまったく示さない、テレビも見ないし新聞も読まない、という層が、もうかなりいるそうで。
最終的には直接出向いていって、目の前で本人に話して伝えるくらいのことをしないと、新しいことなどは、まったくもって伝わらない可能性が高いお年寄りというのが、世の中には存外多いんだ…とのこと。
うーん、そうかぁ…と思いましたね。
ま、むろんそうじゃない方もたくさんいるのでしょうが、「保険証を捨ててしまった」とかいう騒動が全国的に発生している事態を考えれば、なんだか非常に説得力のある意見のような気がするのですが。
そうなると、今後高齢者の方を対象にした制度変更をするときには、広報のやり方から根本的に変えないと、トラブルの事後発生などは、あらかじめ約束されたようなものですよね。
トラブルを避けるとなると、たとえば市内の対象高齢者一人一人に、市役所が電話をかけるとかするより他にないですが、そうなると広報コストが激増してしまいますし、現実にはこれもなかなか難しいですよね。
やはり、自分が見たり聞いたり、新しい情報や製品に触れたりするときの感覚を基準に考えていくことというのは危険なことなんだなァ…と、ある種教訓的に感じた次第です。