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2008年06月19日

高齢者向けPCの発売、やっぱり前途多難な気が…。

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<富士通>高齢者向けPC発売 1年間無料サポート付き

「高齢者向け」にターゲットを絞ったPCが発売されるとのことですが。

おそらくどのPCメーカも開拓の進まないシニア市場を攻略したくて、いまだにあれこれ戦略を練っているはずですが、難しいんでしょうねぇ、やっぱり。


今回も、わずか2000台限定ではじめるようで、テストケースというか、売る側としてもこわごわで腰が引けているのが、はっきりみてとれるというか(笑)。

メーカのリリースを見ていると、「セットアップ」「サポート」「文字が大きくて見やすい画面」に絞って、アピールするつもりのようですね。

ソフトは「ネット閲覧」「メール」「はがき作成」が、高齢者がやりたいいわば「三種の神器」だと、とりあえずは考えてスタートしているようです。

まぁねぇ…その意気込みは買うにしても、やっぱりこれで高齢者向けとして準備しました、といわれても、なかなか難しいものがあるような気がします。

そもそも、高齢者とひとくくりにいっても、いうまでもなくいろんな人たちがいるわけで。

ひょっとしたら「高齢者専用」とうたって入ってこられただけで敬遠する方も、意外に多いかもしれませんね。


こういう企画って、「パソコンをはじめてみよう」と思い立つくらいの方には内容的にもの足りなく、一方で「パソコンなんて、ようやらんわ」という人たちにとっては、逆にサービス内容としてはゼンゼン足りない…という状況に、どうしてもなりがちだと思うんですよね。

自分が初心者だと思っている高齢者の人は、サービス窓口のスタッフが親切であればあるほどに、なんでも聞いてくるんじゃないかと思うんですが。

そうなると、PCサポート担当としてメーカが配置するヒトって、単にPCに詳しければいいということじゃなくて、何人ものビギナーの高齢者の素朴な質問に、長時間にわたって辛抱強く答える…という、ゼンゼン別の資質が要求されることになるでしょうからね。

PCの話からそれて、ご近所さんの噂話や孫の話に飛ぶとか。いつも同じサポートの職員を指名してくるとか、今話題の救急車と同じように、単に話相手が欲しくてやたら電話してくる方とか。
絶対、いそうです(笑)。

そういったPCとは関係ない世界を、メーカのサポート部門として、ちゃんと処理できる体制をとっているんでしょうか。

2年目からサポートを有料化するにしても、スタッフがとられる時間と専門スタッフの教育を考えると、サポート料金を結構な高額にしないと、とても採算があわないんじゃないの…とも思いますし。

高齢者に対象を絞っていくとなると、コールセンターのアルバイトスタッフにちょっと教育をほどこしたくらいじゃ、全然追いつかない世界だと思いますよ。


ソフトでは、目のつけどころとして、「はがき作成」はいいと思いますけどね。

年賀状とかの作成をパソコンでできれば、業者に頼まずにやった充実感があると思いますし。たぶん。

逆に、メールは結構早く飽きるかもしれない、と思ったりします(スパムメールやフィッシング詐欺への対応とか、メーカとしてはセキュリティ面でのサポートはどうするんでしょうか…)。

あとはやっぱり、識者が何人も指摘しているように、高齢の初心者にとってはキーボードの打ち方をどうするかですよね。

これはある意味で、最大の関門だと思うんですが。

 キーボード対応について具体的に触れていない(触れられない?)段階で、高齢者マーケットに出ていくのも、ちょっと早いんじゃないかと思うんですけど。

個人的には、「パソコンを使ってなにかしたいという高齢者が、この日本でどれくらいいて、いったい彼らが何をしたら満足するのか」が、どこのPCメーカも、まだ全然詰めきれてないようにみえます。

ニュースは新聞とテレビで十分、年賀状は街の業者さんに頼めばOK、連絡は電話とはがきで充分用が足りている…というフツーの高齢者に対して、PCを使うことをおぼえたら、どんないいことがあるよ…と伝えたいのか。

ここできっちりしたメッセージを持っていない限り、まだまだ高齢者マーケット攻略は、どのメーカにとっても難しいような気がしますね。

今のPCを使いこなす世代が高齢者層の入り口に立つくらいに歳月がたつまで、本格的なシニアマーケットの開拓なんてとても無理なんじゃないの?というのが、正直な印象であります。


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